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2011年8月

中村とうようの遺書

 ミュージック・マガジンの最新号が出て、とうようズ

トーク最終稿は遺書になっていた。

 そうか、音源や民族楽器などのコレクションを整理し

武蔵野美大に寄付して立川のマンションに移ったときか

ら、あの人はいつかあんなふうな最後を迎えようと考え

ていたのだな。

 やりたい事がまだまだあるからこそ敢て自ら命を絶つ

という考えは思いつかなかったが、それもアリかなと思

い至る。ただ、その時期の選び方は、これはもう個人の

心情の範疇でしか計ることはできない。

 私個人の感想では、それは意外に政治のゴタゴタと日

本の行く末の絶望的状況が確定したと確信した時期だっ

たのではないかなという気がしてしまう。

 湯川れい子の追悼文によれば死の前の日までは9月の

音楽イベントのことを考えていたようだから、飛び降り

決行は前夜に思いついたのだろう。

 しかし、遺書によると「決行」というほどに切迫した

緊張感は、その文章から伝わってこない。なんだか静か

にデスクに向かいながら書いている(PC入力ではなく、

たぶん万年筆での手書きではないか?)感じだ。

 アホのシンスケの引退でどこかの馬鹿が美学を持って

いるなんて言葉を使っていたが、あんなもの美学でも何

でもない。打算だけだ。

 しかし、とうようの死には美学がある。音楽評論の分

野と、ブラックミュージックや現在ワールド・ミュージ

ックと総称される音楽分野の日本への紹介に多大な貢献

をしたことは間違いない。

この内容と直接は関係ないが、おまけでイスラム世界から

のメッセージソング(音楽的には大したことない)を

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政党というものは、そしてシンスケなど

 前々から政治屋の動きを見ながらホトホト感心してい

るが、特に首相選びのゴタゴタを見ているとよく分かる。

民主党だろうが出自は同じの自民党だろうが、その組織

の構造は全くヤクザ組織のそれと同じだ。

 だいたい自民党の成立は戦後の混乱の中から出てきた

もので、進駐軍の植民政策の一環で、闇の部分を受け持

ったのがヤクザであり表で政治団体という名目で覇権を

競ったのが自民党だ。

 それにしても島田紳助の引退が何故に社会ニュースの

トップ時期として報道される必要があるのだ!シンスケ

が引退しようが事件事故を起こそうが死のうが全く何の

影響も無いではないか。馬鹿なテレビ局とスポンサーや

なんかが慌てるだけのことだ。

 そう言えば私が仕事をした幾つかのテレビ番組制作会

社は今、右往左往しているのだろう。可哀そうではある

が、あんな奴とは縁を切っておく良いチャンスだと思っ

て方向性を変えることですな。

 で、そのシンスケも関係したと言うヤクザと政党の話

に戻って…

 組長に若頭、本家や分家、グループ分けに金の流れ…

小沢グループや鳩山派だの、山口組系××組とか本家や

分家、政治献金だのみかじめ料だの、どこをとっても

相似形だ。

 政治理念も理想の大志も無く、あるのはただただ権力

欲と富の構図。利権への磨り寄りなのだ。

 まだ昔のヤクザには義侠心という美学があったよう

だが、今ではその残滓はあるのだろうか?

 義侠心には或る意味でレジスタンスや滅私奉公にも通

じるものがあると思うのだが、少なくとも今の政治の世

界にそんな要素は露も無い。

 何だか怒りに任せて考えなく書いてしまったので、こ

のあたりはそのうちに改めてちゃんと考えを纏めたいと

思っている。

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国は覚悟を決めろ

もういい加減にせえ!

福島県産の、放射線に汚染された稲藁を与えていない筈

の牛肉からもセシウムが検出されたとかで、出荷停止の

解除を先延ばしすると騒いでいる。原発事故後の稲藁を

食ったかどうかなんて大して関係ないことくらい分かっ

てるだろう。

  前にも書いたように、少なくとも原発から数十キロ

は福島県に限らず空気も土地も水も汚染されている。

岩手県陸前高田の松も放射性物質に汚染されていただろ

う。同じように米も果物もニワトリも…本当は日本全

土が今現在も何らかの汚染被害は受け続けている。

だから牛と言わず人間を含めた全ての動物や植物も程

度の差こそあれ内部外部の被爆を受けているのだ。

  なんでこんな明白なことを隠そうとか、恰も被害が少

ないかのように口を濁すのだろう?すぐには健康に影響

がでない数値であるとか、そんな方便言ったってしかた

ない。事実を正確に公表し、国や東電は何をどこまでど

のように保障するのか、どんな対策を行うのかを真摯に

正直に発表するしかない。

  事実を明かせば社会混乱が生じるだとか風評被害が広

まるなどを言い訳に逃げている場合ではない。風評など

無い。全ては不信と疑心暗鬼を招いた政府と真っ当な批

判も意見も出来ない無能な政治家たちの産んだ事だ。

首相の首すげ替えの前にやるべきことは幾らでもある!

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時給制と暮らしかた

  日本の最低賃金ワーストは時給642円で、沖縄ほか九州

や四国などの幾つもの県が名を連ねる。物価やら何やらを

参考に算出されているようだけど、何故に地方性が賃金に

反映されなければいけないか納得いかない。

 これは雇用主側の目線に立った考えであって、雇用され

る立場とすれば全国均一基準になっていれば、敢て地方に

居を構えて仕事をするという選択もあるのではないか。

 そしてこの最低賃金が時給として設定されているという

事にも大いに問題があると思う。とりあえずその日の生計

を得るだけ稼げば何とかなるというのでは、文字通りその

日暮らしを推奨しているだけだ。

  計算上は月給も労働時間で割れば時給に換算はできる訳

だが、生活者の立場に立てば最低一カ月まっとうに生きて

いける暮らしを維持できる月割最低賃金を基準とするべき

じゃないだろうか。あくまで時給に拘るならば、では月毎

の最低労働時間まで決めて、時給×月の最低労働時間=

最低月給を確保出来るようにする。ちょっと小遣い程度と

か家計の足しの副業に仕事をしたい人には「パート労働」

として完全時給制の全く別の労働基準を設けたらいい。

 事業主としてはなるべく正社員を減らして非正規雇用者

を多くする方が経済効率が良いわけだから、規制緩和の名

の下にこれを推し進めてきたことが日本の社会全体から様

々な力を奪ってきて現状になったというのは、いろんな人

が指摘している通りだ。

 今日、ダメ管以後のミンシュ党の代表選びのニュースを

横目で見ながら、景気低迷のなかでの地震と原発事故、脳

無し政治屋たちの理念なき勢力争いの後に日本はどうなる

と思うか…と家の者に訊かれた。まあ今の日本の政治状況

では、どの政党の誰が首相になろうが本質的には何も変わ

らないだろうから、このまま国力が衰えていくだけだと応

えておいた。

 ロンドンの暴動と若者の失業率の関係もニュース解説の

話題に上っている。中東の民主化の動向もいまひとつ。

暮らしかたを大きく変える必要があるのは日本だけの問題

じゃない。

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図書館の世界文学全集

 最寄りの町立図書館に通う日が続いている。

 田んぼの中の田舎の図書館ではあるが、意外と読む物は

揃っている。恐らく読む人はいないような最新の海外文学

なんかもあって、誰が主導して購入しているのか?不思議

にもセンスが良いのだ。

 書架から取ってみると、それらの多くは栞紐が閉じ込め

られていたり出荷された時に挿まれた読者カードがその儘

で、嬉しいやら悲しいやら複雑な感じだ。

 そんななかに池澤夏樹の個人編集による世界文学全集が

あった。これまでも世界文学全集は幾種類も編纂されてき

たが、さすがに池澤編は視点が違っていて面白く、初訳や

新訳、改訳も多い。初訳の一冊「黒檀」(リシャルト・カ

プシチンスキのルポルタージュ作)を借りてみる。これこ

そ世界文学と呼ぶに相応しい名作だ。しかしこれもマッサ

ラだった。なんとも勿体ないので、全集を全作読破してや

ろうと一冊ずつ借りてゆくことを決めた。

 あの図書館に行かなければ、蔵書に入っていなければ、

こうした出会いはなかったのだから、田舎の図書館も粋な

計らいをしてくれる。

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