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2011年2月

エチオピア日記 3

 エチオピアが建国されたのは紀元前とされている。あの
シバの女王の時代のことだ。その勢力はアラビア半島にま
で及んでいて、当時、王朝の首都だったのがアクスムだ。
 エチオピアでは今も強く信じられている伝説がある。
エルサレムを訪れた女王シバはイスラエルのソロモン王と
の間の子を身籠った。それがメネリク1世だ。メネリクが
エチオピアへと旅立つ時、密かに持ち出されたのが神との
契約が記された「アーク」だった。それは以後数百年にわ
たってエチオピア北西部のタナ湖畔の修道院に秘匿された
が、4世紀に当時の王がキリスト教を国教としたときに首
都アクスムへと持って来られたという。
説明は省くが、興味のある人はエチオピア正教について調
べてみると面白いはずだ。 
Photo  さて、以前話題になった「神の刻印」という本がある。
日本でもテレビ番組になったりしてベストセラーとなった
「神々の指紋」で一躍有名になったエコノミスト誌の元・
東アフリカ特派員グラハム・ハンコックが著したものだ。
この本ではモーセの十戒を刻んだ石板と、それを納めた箱
「アーク」の存在を求めてエチオピアを訪ねた様子が描か
れている。
アークはエチオピアではタボットと呼ばれ実物は門外不出。
しかし全国のエチオピア正教の教会には信仰の基盤として、
教会の奥の聖域にその複製が必ず安置されている。それは
年に一度、ティムカットの時にだけ大衆の前に持ち出され、
司祭たちの行列とともに町を練り歩く。
Photo_2 …ということで、この祭りを軸に、世界遺産であるアクス
ムの紹介をするのだが、今回はこのタボットを担ぐ司祭に
スポットを当てようというのだった。

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エチオピア日記 2

Dubai  久しぶりのエミレーツ航空だ。3年程前にケニアへ行っ
た時には2カ月の間に2往復するのに使った。当時は関空発
着だったので、羽田から提携しているANA便に乗るように
なっていて、そんな便利の良さと何よりも機材やサービス
の良さとアフリカや中東方面への接続が多い(勿論ヨーロ
ッパ各地にも飛んでいるが、ヨーロッパに行く人はあまり
利用しない)ことなどで評判も人気もよい航空会社で、今
は成田発着になっている。ドバイ空港はとても広くて到着
機からはバスでターミナルまで送られるが、そのバスで
ターミナルビルまで15分程もかかる。
今回はエミレーツの乗り継ぎ便が満席でドバイからがエチ
オピア航空になったために、朝5時に着いて夕方5時の出発
まで12時間もあった。この機会にドバイの街まで出てみる
かと思い、トランジットビザを貰おうと広い空港内を探し
てみた。ところがアラブ世界特有なのか非常に不親切で、
掲示など何も無いし案内所の女性係員がまるでぶっきらぼ
うに「アッチに行け」と顎をしゃくるばかり。どこに行っ
てもそんな感じだったり係員が居ないなどでくたびれてし
まい、結局空港内で時間をやり過ごすことにした。
労働者やサービス業などはアジアやアフリカからの出稼ぎ
に任せてしまっているし、エミレーツ航空のHPなどから伺
える表向きとは違って、政府としては観光などに力を入れ
ていない事がよくわかる。外国人労働者に対応するビザの
カウンターには長蛇の列が出来ていた。
Addis  さて一年ぶりのアディスアベバは相変わらずの建築ラッ
シュ。前回のホテルは新しくてなかなか良かったが、今回
は別の新しいホテルで、同じく空港からもほど近い。最近
はそんなホテルがどんどん増えているのだ。
古都アクスムへの空路は満席。エチオピアは12月から3月
くらいは乾季だしクリスマスからニューイヤー、そしてテ
ィムカットと続く祭りなどで観光のハイシーズンだ。特に
飛行機やホテルはどこも満席・満室で予約を取るのが大変
だった。去年世話になった優秀な現地エージェントが頑張
ってくれたので何とか確保できたようなものだ。
さてさて、同じ祭りを2年連続で見ることができるなんて
なかなか無い機会だ。去年は下見無しの一発勝負だった。
昔2度ほど訪ねたことのあったアクスムではあるが、祭り
自体は初体験だっただけに現地ガイドからの情報を頼りに
何とか切り抜けたが、今回は最新の知識がある。私にコー
ディネートの依頼が来たのは、そのためだ。ただ、今回は
祭りの重要な任務をこなす司祭を追うという目論みがあっ
て、前日から色々と急がしいアレンジが必要なのだった。

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エチオピア日記 1

Photo_2 昨年の1月、エチオピアの世界遺産をテレビ番組で取材した。
ちょうど一年後の今年、北部の古都アクスムで、同じエチオ
ピア正教の例大祭であるティムカット(アムハラ語でTimkat、
キリストの降誕とヨルダン川での洗礼を記念する祭り。欧米
ではEpiphany=顕現祭=キリストの降誕が公示された事を
記念する日)をからめた世界遺産の取材にコーディネーター
として行くことになった。
話が舞い込んだのは年末もあと一週間ほどになってから。
TBSの「The世界遺産」でアクスムのティムカットを撮影
したいが、エチオピア政府の撮影許可が間に合うか?そして
もし間に合うようならば、1年前に取材した経験のある私に
同行して欲しいということだった。
ティムカットは毎年、西暦の1月19日に催されるエチオピア
正教の祭りで、エチオピア全土で行われる。
Photo_3 アフリカ諸国では通常、政府の撮影許可を申請してから取得
するまで1カ月ほど掛る。ただしそれにはやり方が幾つかあっ
て、国や撮影対象にも依るが、短期間で取得することが可能
な場合もある。
昨年の場合も取材の話は11月に持ち込まれたが、実際に場
所が確定してGOが出たのは年末が押し迫ってからのこと
だった。実質的な申請は年明けに提出して1月16日には許可
が出ていたので、同じ現地エージェントを使えば間に合う
ことは分かっていた。ただ、私の事情もあって、1月中頃か
ら2月初旬までを拘束されるとなるとクリアーすべき課題が
あったけれど、それもなんとか調整できた。
ということで昨年より2日早い1月14日、ドバイ乗り換えの
エミレーツ航空で成田を発った。

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