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絵筆を持つ人たち

 秋の日和の良い昼下がり、日本新聞博物館が入っている横浜
情報文化センタービルを出て、私はちょっと驚いた。
歩道の端に何人もの人が並んでいたからだ。立っている人もい
れば植え込みの柵に腰掛けている人、持参したらしい小さな腰
掛けに座っている人もいる。ほとんどの人が同じ方向を見つめ、
手にした絵筆を動かしながらイーゼルに向かっていた。
Yokohama_st 日本大通りの並木は黄葉が照り映え、通りに面した歴史を感じ
させる建物を取り込むと、なるほど絵にし易い構図ではある。
それにしても何だあの人並は。
そういえば都内にも同じような場所があったことを思い出した。
JR中央線お茶の水駅、聖橋からニコライ堂へ向かう道にも同じ
ように絵筆を持つ人たちの姿が群れ成す時季がある。
彼らは総じて60歳代以上の高齢層で、リタイア後の余暇を趣味
に過ごすだけに費やすことのできる人たちのようだ。
 写生、陶芸、俳句、絵手紙、山歩き…それらは高年層が時間
を過ごす5大趣味だと言えるだろう。
なぜそれらの趣味に人気があるのか? 考えてみる。
それぞれに欠かせない要素を思い浮かべてみて、キーワードは
「季節」ではないかと思い至った。
社会的な生産活動から外れ、一生の冬の時季に足を踏み込んで
みると、人の思いは良き過去の記憶と、その日その日の出来事
の間を行きつ戻りつするだけで、未来へ向ける視野はどんどん
狭くなってしまうものだ。
ああ、いかん!自分も時々、過去の事を思っていたりする。
近い将来、あの年代に達するとは言え、あの絵筆を持つ人たち
には近付きたくないものだ。

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