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レア・ウィスキー

 久しぶりに自転車で近所を回った。よく通る裏道に、古い酒屋
がある。多分ほとんど商いは成り立っていないと思われる。
おもてに並ぶ数台の飲料品の自販機だけが休まず稼働しているだ
けで、店が開いているのを見かけた事は殆ど無い。
跡継ぎも無いのだろう、たまに見かける老女がポツンと続けてい
るようなので、前を通る度にいつ閉めてしまうのか…と気になっ
ている。
いつも大抵シャッターが降りているのだが、何年か前に見かけた
時、僅かな商品が並ぶ棚に懐かしいホワイト・ウィスキーの瓶を
見かけたことを思い出した。
果たして今日は店が開いていた。棚はよく見えない。幸いに店頭
に人影がある。入ってみた。
 無愛想なお婆ちゃんが「いらっしゃい」らしい言葉をモゴモゴ
言いながら私を一瞥する。
不審者に思われないように、こちらからコンニチワと声を掛けて
棚を見ると、まだあった。三楽オーシャンのホワイト・シップ。
ウィスキー一級とラベルにある。いまや清酒もウィスキーも等級
分けはないから、そこにも時代が出ている。
White_ship_2 確か学生の頃、一度買って飲んだ記憶がある。1970年代中頃の
ことだから、多分、今はもう生産されていないはずだ。
値段を聞くと1000円だというので買ってみた。よく覚えていな
いけど、以前は700円程度だったのではないだろうか?
 持ち帰ってネットで調べてみた。やはり、現在のメルシャン
に社名変更したのが1990年、その前に三楽と改名したのが
1985年。三楽オーシャンという社名はそれ以前のものだという。
ということは25年以上前のもので、出荷後ずっと瓶の中で寝か
されていたことになる。25年もののウィスキー!
誰かのブログによると2007年に六本木のショットバーで見かけ
て飲んだら、一杯950円だったそうだ。
確か辛口で、あまり美味しかったと言う記憶は無い。ラベルに
canadian typeと記してあって、琥珀色のウィスキーを或る
方法で濾過することで無色透明にしたものだそうだ。
 さてさて封を切ってみた。固かった。
あ、この香りだ。スピリッツに近いけど、ジンやウヲッカとは
違ってウィスキーらしさはある。でも、長年寝ていたわりには
丸くなっていないんじゃないか?まあ元が元だし、コルク栓の
ワインじゃないし、やっぱりウィスキーを寝かせるのは瓶の中
じゃなくて樽の中の方がいい。
ちびちびと時代を舐めるのも、たまにはいい。

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