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「インパラの朝」と開高 健ノンフィクション賞 2

 旅を続けるうちに、著者は悪ぶった行動で難局を切り抜けてい
った。例えば、国境を越えるために同じ国へ向かう旅人と結婚し
たと言う記述がある。でもこれは単にビザを貰うために夫婦です
と自己申告して国境通過のときに行動を共にしただけのことだ。
結婚と呼ぶべきではないし、それこそアフリカでも、この日本に
でもそんな方便以上に、本当に結婚することで人生の転換を図る
具体例は枚挙に暇がない。
さらにもっともっと様々なパターンの生のリアリティ溢れる実話
をいくらでも知っている。著者が何度も結婚とか夫などと記述し
ている様は、なんとも可愛らしいばかりで、そこにはさらに厳し
い生の現実を想像しようとする態度も切迫性も無い。
 南アフリカでのバスターミナルから乗り場への往復のクダリな
ど、まるで途上国初体験のヒヨコのようだ。アメリカで教育を受
けた事があるらしいので、英語は上手いのだろう。多分アメリカ
なまりの英語をまくしたてながら、妙に優しくなったり悪ぶった
りという態度をとる姿が想像出来て微笑ましい。日本人に限らず
似たような人物は私も実際に目にしたことがある。
 著者の旅の終わりはヨーロッパだ。旅の途上で知り合った人た
ち(多分西欧の人たちか)と再会して、自分達の途上国への思い
を確認しあったのだろう。
 やっぱり何か違う。開高健ノンフクション賞に相応しいのだろ
うか?でも受賞作として出版されている。ということで、私はこ
の賞の意義と価値を疑う。開高さんならば、あんな書き方を認め
もしなければ、評価もしないはずだと確信する。
小学館と選考委員たち!今の女性持ち上げの風潮で、あの著作が
売れると考えたのならば、売れないよ。一部のラジオや新聞なん
かで著者のインタビューが行われているが、私が見聞した限りで
は、旅人の英知の感じられない人物だとしか映らなかった。

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