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2009年11月

連載が始まります

私のアフリカ生活最後の5年ほどのことをソマリア内戦にからめ
て書き記したノンフィクション「マッサラーマ・ソマリア」が、
先頃発刊した講談社のG2というノンフィクション専門雑誌の
web版の新人発掘コーナー(紙媒体のG2には掲載されずweb
版にのみ掲載される、G3と呼ばれるコーナー)
で一回目の掲載が始まりました。読んで頂ければ幸いです。
URLは以下です。
http://g2.kodansha.co.jp/
表紙からg3へアクセスしてください。
webの更新に伴い、今後6〜7回に渡って分割掲載となります。

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テレビ業界と社会の現実

 臨時で正月に放送する番組の仕事が入ったので、先週から毎日
夜遅くまで仕事をしている。いわゆるバラエティ番組と言われる
特番で、お決まりのお笑い芸人が司会だ。
一口にマスコミと言ってもいろいろあるが、テレビメディアが垂
れ流す情報が世界の現実をどれ程反映しているかを相対的な視点
で見てみたら、かなりバイアスがかかっていることがわかる。
約2年ぶりにテレビ業界を覗いてみて、やっぱり相変わらずだと
実感した。
報道もバラエティも、テレビ業界が一番の課題としているのは視
聴率で、それは民放もNHKも変わらない。民放はスポンサー、つ
まり収入源がつくかどうかが命運を分ける。そしてNHKは、視聴
料があてに出来ない現状があるから、国庫からの補助が取れるか
どうかが重要なのだ。そんななかでニュースでさえバラエティ化
されてしまうのはどうかと思う。
 そして今、私が関わっている番組も、世の多くのテレビ番組の
風潮どおりにお笑いでお茶を濁し、怠惰に時間をやり過ごすため
の時間つぶしでしかない。メディア・リテラシーの視点ではコメ
ントできることはあっても、番組自体を云々できるほどの内容は
無い。一方で世界は日々変転を続けていて、取り返しのつかない
状況に落とし込まれていっているのだ。
 そんな世の中に楔を打ち込もうというのが、雑誌G2のweb版
に掲載されることになった私の著作だが、今週から開始の予定が
都合で2週間ほどずれこむそうだ。
掲載が始まったら改めてお知らせします。

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事件の現場

 マスコミで「セレブ妻バラバラ殺人事件」と呼ばれた事件を覚
えているだろうか。2006年12月16日、西新宿のビル街の路上で
ビニール袋に入った男性の首無し上半身遺体が見つかったことに
端を発するから、もうほぼ3年前に起こった事件だ。
その後、渋谷区の空き家の庭で下半身が発見され、翌2007年1月
に被害者の妻が逮捕された。逮捕後の自供から、遺体の首は殺人
現場から電車で40分ほどの、町田市の芹ガ谷公園に埋められてい
たことも分かって、暫くはテレビや新聞紙面を賑わせた、あの事
件と言えば思い出す人も多いだろう。
 希少な版画美術館があることで知られる町田市の、あの公園に
行く機会があり、思い出したので現場の痕跡が残っていないかと
公園内をぶらついてみた。
実は事件発覚当時NHKの仕事をしていたので、小田急線代々木
八幡駅からは、二人が暮らしていた殺人現場のマンションのすぐ
近くを通っていた。下半身が見つかった空き家などは、まさにそ
の発見前、知らずにすぐ前の遊歩道を行き来していたのだ。
町田は私の利用する最寄り駅で、切り落とした頭を入れたバッグ
が運ばれた同じ電車に乗り合わせていた可能性が無いこともない。
 芹ガ谷公園は意外と広い。細長い谷となっている森に小川が流
れ、秋晴れの昼下がりにノンビリと時間を過ごす人たちが憩って
いた。乳母車の母子、高年のカップル、水辺でスケッチをする人。
多分、誰もあの事件の事は失念しているのだろう。私だけが、首
が埋められていたはずの場所を見つけてみようという目的を持っ
て歩いている。でももう、落ち葉に覆われた木々の間には、そん
な痕跡など示す物は見つからない。美術館を訪ねたついでに散策
する中高年女性のグループが笑い声を響かせている。
 私達のまわりでは同時進行で様々な事件が起こっている。
2008年6月8日に起きた「秋葉原通り魔事件」の現場を見に行っ
たこともある。もう歩行者天国は無くなっていたが、リュックを
担いだ人たちや様々な国の人たちがウロウロし、メイド姿の呼び
込み嬢が愛嬌を振りまきながらチラシを配っていた。そこにも緊
張感は感じられなかった。
よく言われる「平和惚け」ではないと思う。平和は当たり前であ
るべきなのだ。でも日本に限ったことではなく、この世界は今、
おかしなことが多すぎる。

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