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北川悠仁のケニア訪問〜体験と想像力〜

 NHKのBSⅡで「ゆず」の北川がケニアの難民キャンプを訪ね
る番組を放送していた。
「ゆず」の曲は特に意識して聞いた事は無いし、ラジオやテレビ
でかかっているのを耳にしたことはあっても通して聞いたことは
1曲もない。新聞のテレビ番組表で知り、最近の難民キャンプ事
情が判るかなという気持ちで見てみた。

タイトルは「この空を見ていますか〜ゆず アフリカの子どもたち
へ〜」。スーダンやソマリア難民の子供たちに会って何かを感じ
その体験をもとに新曲を作るという概要だ。
何から触発されたのか、北川は少年兵をモチーフにした曲を作っ
ていたとのことで番組の冒頭で短く紹介されていた。それはまあ
ステレオタイプの反戦・平和祈願もので、それほど説得力のある
曲ではないと思うのだが、若い人にはそれなりの反響があったよ
うだ。しかし、多分本人も多少忸怩たるものがあったんじゃない
だろうか。アフリカの子供たちの姿を実地に見なければ…と思い
立ったらしい。そうした流れはまあ正当なところだろう。
で、UNHCRの協力をとりつけて番組となったというわけだ。
最終的にはソマリア難民の女の子の姿に感銘を浮けて曲が出来て
日本の小学生たちに披露したという、およそ想像の範囲を出ない
通りの内容だった。
 それで私は何を言いたいのかというと、北川の甘さではない。
真面目な人なのだろう。彼なりに精いっぱいに感じ、思い、昇
華させたのだから、とやかく言うものではない。
ただ、訪れる前と後の北川とでははっきりと違うものが芽生え
ていて、出来た曲にそれが表れていた。それが見どころなのだ。
体験は人を変え、言葉に説得力を与えるということだ。

 今の日本の政治家や官僚に欠けているのが、まさにこの体験
と想像力だと言える。世の中を知らないものが国を動かし、思
いつきのアイディアを口先だけの言葉に乗せる。目先の欲得ば
かりを優先するしかなくなった国民は、そんな薄っぺらな言葉
にさえ頼るしかない。
何兆円もの臨時予算をバラまく位なら、その予算でニートやフ
リーターの若者を途上国にボランティアで送り込めばいい。
少なくとも世の中の事に目を開かれ、世界に対する意識や想像
力を増す人は増える。そのうちの幾人からはきっと、日本にと
っても世界にとっても有意義な事をしてくれる人材が育つかも
しれない。およそ実現しない私の思いだ。

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