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ADICHIE

 もう一人、ナイジェリア出身の若い女性作家に注目している。
Chimamanda Ngozi Adichieだ。BBCの雑誌Forcus on Africa
の記事でO.ヘンリー賞作家として着目されていた記事を読んだの
で名前は知っていた。その邦訳短編集「アメリカにいる、きみ」
(蛇足だがこの邦題は全く気に入らない)」が書評で話題になり
すぐに読んだ。
アディチェは1977年にナイジェリア南部、あの内戦で知られる
ビアフラ地方で生まれたイボ民族だ。ナイジェリア大学の学生時
代に渡米し単編長編の小説を次々に発表し、いくつもの賞を受賞
している。いまはイエール大学に籍を置いてナイジェリアとアメ
リカを行き来しながらアフリカ学の研究をしているという。
ぜひ原文で読んでみたいと思っていたので、去年娘に会いにアメ
リカへ行った時に書店で探し、長編2冊「Purple Hibiscus」と
「The Half of a Yellow Sun」を買った。
ナイジェリアを二分したビアフラ内戦は1967年から70年の間に
起ったことなので、1977年生まれのアディチェ自身に戦争体験
は無い。ところが上記の2つの長編を含めて彼女の作品の多くは
この内戦の前後を時代背景に反映した作品だ。世界の多くの途上
国が様々な事情で内戦を経てきた(今まさにその渦中にある国も
勿論あるが)今、彼女の描く世界は他国の出来事・単なるフィク
ションとして以上に多くの読者に色々な事を考えさせてくれる。
また、短編でしばしば取り上げられているもうひとつのテーマは
アメリカへ移民となったナイジェリア人の暮らしで、これもまた
広く共感を得られる現代的な問題だ。
 こうした問題は私自身がケニアで体験し、今もアメリカに移住
して行った元妻や息子・娘を通して痛烈に考えさせられている問
題に通じている。アフリカの内戦・内乱はどうして起き、誰がど
のように辛酸を嘗めたのか。その結果何が起こり、今現在の何に
どのように影響を与えているのか。そこから派生するものは深い。
アメリカのオバマ大統領誕生も、そうしたことが背景にある事は
間違え無い事実だと思う。

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文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

お久しぶりです。

メール、ありがとうございます。

自分も11月から始めました。

いちおう、公式ブログです。

いろいろ交流できればいいですね。

あらためて、よろしくです。

投稿: 岡田@エディトリアル・エンジン | 2009年2月 3日 (火) 22時05分

ブログ案内、ありがとう。
アフリカの奥さんはソマリアの人だったのですね。
テレビや新聞の流すニュースに浸かっていると本当の情報が見えないまま、ソマリアのイメージばかりが先行しています。
満州に行きはじめたときも、こんな風にはじまっていたのでしょう。
少し、性根をもって情報を確かめていかないといけません。
アメリカの報告も楽しみにしています。

投稿: 唖撫駆の松です | 2009年2月 3日 (火) 22時55分

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